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ストレッチはしないほうが良いという考え方

ストレッチはしないほうが良い?

 

「運動前に体をよく伸ばす」というのは多くの人が常識と考えています。私もそのように考えていて、特にピアノを弾く前にはストレッチをしていることが多かったです。

しかし、フェルデンクライスの学びを続けていくうちに、「ストレッチは必要ない」という考え方があることに衝撃を受けました。

 

まず、「運動時のパフォーマンスアップやケガの防止にストレッチが役に立つ」ということに対する科学的・統計的証拠は見つかっていない、ということをご存知でしょうか。

 

ストレッチをすると筋肉はどうなると思いますか?

 

ストレッチというのは筋肉を伸ばす行為ですね。

筋肉が伸ばされたときに起こる反応は伸ばされ方によって2つに分けられます。

 

【勢いよく伸ばされた場合】

筋肉は急激に伸ばされると「切れたらまずい!」と判断し、収縮して守ろうとします。これを伸展反射と言います。シートベルトをイメージして下さい。シートベルトを急に引っぱるとロックしますよね?これと同じ事が筋肉にも起こります。

ですので、これは体を柔らかくするどころか反対に筋肉を緊張させ体を固くしてしまいます。さらに痛みを我慢してストレッチを行うと、腱や靭帯を切ったりすることもあります。学校やスポーツをさせる場所で安易にストレッチをさせて、腱や靭帯を切る子供を見て、世間の常識というものに恐ろしさを感じます。

 

【ゆっくり伸ばされた場合】

最近普及しているストレッチはこれですね。ゆっくりリラックスしながら息を止めずに伸ばします。こうすると伸展反射がおこらず筋肉はよく伸ばされます。柔軟性をアップさせるにはちょうどよいです。

しかし・・・筋肉は伸ばされすぎると筋力が低下してしまうことがわかっています。これから運動するのにふさわしい状態ではないですよね。

 

以上のことから、少なくとも「運動をする前、ピアノを弾く前」の”ウォーミングアップ”としてのストレッチは必要ないということがわかります。

もちろん、ストレッチには関節の可動域を広げたり、筋肉を柔らかくする長所もありますので否定はしませんが、専門的に学ぶなどして、”適切な”使い方を知っている場合でないと、筋肉を緊張させてしまったり、ケガなどの危険が伴うことは確かです。

 

フェルデンクライスのトレーニングで仲良くしている理学療法士の友人も、

「治療でストレッチをさせることはない。」

と言っていました。効果が薄いし、危ないそうです。

 

では、柔軟性を高めるためにはどうすればよいのか。

・・・フェルデンクライスです。もっとも簡単かつ効果があると思います。(いつも営業みたいでスミマセン。)

大人のピアノの生徒さんには希望があれば、フェルデンクライスのエクササイズを組み込んでレッスンしていますが、子供の生徒さんにはどのように使えば効果的なのか、日々研究している最中です。

※ジストニアの生徒さんには、必ず取り入れてやっています。

 

11月に、フェルデンクライスのエクササイズを教えることのできる資格を得ることができますので、順次レッスンを始めていきたいと思っています。ご興味ある方はお問い合わせくださいませ。

 

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