自閉症のピアニスト「きひらかいる」くんを観て考えたこと

行田教室かなざわさちです。先日久々にテレビを観たときの出来事です。

上の写真はあるお寺での一枚。

盛りが過ぎたあじさいを水に沈めて供養するのだそうです。

美しいですね。


私がいる家はテレビがないに等しいので、テレビはほとんど観ないのですが、2世帯住宅みたいな感じで住んでいる親の家にはあり、先日ひさびさに短時間観ました。

 

そうしたらEテレ辺りで自閉症のピアニストの男の子が演奏している様子を取り上げていました。18歳だそうです。

後で調べてみると「きひらかいる」くんでした。

彼のきらびやかなホームページはこちら→紀平凱成公式サイト

 

からだの使い方をフェルデンクライスで学んでいる私は、肩や首が痛くなってるだろう彼の弾き方が気になるなと思って観ていました。

姿勢や動作などから発達障がいのある人の多くにみられる「発達性協調障害」を持っているのだろうなと感じました。

 

彼はニコライ・カプースチン(作曲家、ピアニスト)が大好きというようなことを話していました。

カプースチンはおしゃれな曲が多く、かつかっこいいので巷では人気です。クラシックにジャズを応用した手法を用いています。

そこでなんと、高校・大学で師事していた恩師の川上昌裕先生登場。

 

川上先生は、まだ日本ではカプースチンが無名だった時代(私は学生でした)に初めて彼の曲を楽譜にし、出版された方です。

カプースチン氏に会いにロシアに行って研究されたりもしていて、カプースチンの第一人者と言っても過言ではありません。

ちなみに盲目のピアニスト辻井くん(バン・クライバーンコンクール優勝)を小さい頃から育てた方でもあります。

 

たまたま観たテレビに川上先生がたまたま映るのって何かすごいなと、ふと思いましたがそれは置いておきます。

 

自閉症のピアニスト「かいるくん」がカプースチンを弾く関係で川上先生からレッスンを受けるシーンがありました。

途中彼がうまく弾けないところを練習することになって、自閉症にみられる癇癪のようなものを起こし、嫌になって出ていってしまうという場面があり、

 

テレビに映ってるのもあったのだと思いますが、川上先生が

「じゃあどこやる?」

と冗談ぽく全く叱らずにレッスンを続けているのを観て、先生の教え方も進化していったんだなと思いました。

川上先生はその時代の他の先生と比べるととても優しい先生でした。でも厳しい考え方も持っていました。

私が学生の頃は、個々がどのような考えや特性を持っているかではなく「弾けるか弾けないか」の世界だったので、自閉症の彼に対するような態度でレッスンするというのは稀だったと思います。

 

川上先生は困っている人には特に懸命にやろうと考えてらっしゃる方なので、辻井くんのケースもそうですが、障がいのある子供の系列で、今後も見る機会が増えそうな気がしました。

 

また、自閉症やダウン症、盲目、などの「障がい」というものは、この上なく大きな宣伝になるということを改めて実感しました。

通常は演奏技術、質に比例して増えるコンサートの観客数や、動画の視聴回数が、そういったものにほとんど左右されずに激増するからです。

 

演奏そのものも大切ですが、多数の人の心を動かすことができさえすればそれはお金を集めることになり、当事者の自立につながります。

一昔前は、能力のある人がいてもそれをもって目立つことが難しかったです。

でも今は違います。能力があってもそうでもなくても様々な方法で世間に自分をアピールし、収入や仕事になる時代です。

 

障がいのある人が、ある意味生きていきやすい時代にさしかかっているのではないかなと考えた、久しぶりのテレビでした。


【生徒さん募集&レッスン空き状況】

以下、2020年6月の状況です。

 

【館林教室】担当講師-松本りか

 生徒さんの募集を継続しています。曜日や時間帯についてご相談ください。

募集しているコースは以下となります。『子供のレッスン』『大人のレッスン』『発達障がいその他の障がいをもつお子さまのレッスン』。

 

【行田教室】担当講師-金沢紗智

『子供のレッスン』『発達障がいその他の障がいのお子さまのレッスン』:今年度の募集を終了しました。空きが出ましたらお知らせいたします。

『大人のレッスン』『面談セッション』:月に1回程度であればお受けできます。(単発のレッスンのみとなります)

料金はこちら

生徒さんのお声はこちら

 

レッスンの様子や講師演奏、発表会の動画をYou Tubeにアップしています。参考にご覧ください。

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指導にあたって

当時、講師かなざわの1歳の息子がピアノで楽しそうに遊ぶ姿に感激しました。これは、その当時のかなざわにとってピアノは『楽しい』ものではなくなっていたからです。

 

人は本来、ピアノが楽しくないとか苦手だとは思いません。しかし、ピアノが苦手で楽しくないと感じ、結局は諦めてしまう人は多いのが現実です。それを変えたいという思いが、ピアノ教室を立ち上げる原点となりました。

 

お子様にピアノを習わせたい親御さんや、自分自身がピアノを学びたいと思っている大人の方々は、レッスンに何を期待されていますか?

私がピアノを習っていた当時は「上手い」ことが全てでした。

それは音大に入っても変わりませんでした。

 

しかし社会に出て「上手い」人に価値があるというわけではない、ということがわかりました。

それはとてもショッキングなことでした。

そこにたどり着けば上手くいくものだと思って努力していたからです。

これは勉強,就職に対する考え方と同じだと思います。

 

『上手い』演奏は目指しません。

ピアノレッスンそして練習というプロセスを通して『質の良い学び方』を学びます。

「結果」は、『学んだ』後に勝手についてきます。

練習、学びの質が良ければ自然と「上手い」演奏になるかもしれません。

 

 私が準備できるのは、まずは何度でも間違えられる、どのような弾き方でも批判を受けない、つまり「安全だ」と感じる環境を作り生徒さんが本来の力を出せるようお手伝いをすることです。

音楽は非常に歴史が深く人間の叡智が宿っています。

それを演奏する楽しさというのは格別です。

しかし、やり方を誤ると体を傷つけます。

 

私自身が、小学校高学年の頃から体の痛みに苦しめられることになりました。

30代を過ぎてからは治療法の確立されていないフォーカルジストニアという脳神経の難病を発症しています。

痛みや病気の発生はその取り組み方にありました。

 

努力や根性、厳しい訓練がもたらす弊害を、ジストニアをきっかけに始めたメソッド「フェルデンクライス」から学びました。

フェルデンクライスは脳の可塑性を利用した科学的なメソッドです。

動きを通して脳を活性化します。

 

根性論でなく、何か有名な教育書に書かれているからでもなく、ただ脳がどのようにしたら活性化するのか、よりよく学べるのか、それをフェルデンクライスは体験をもとに気づかせてくれます。

 

私の指導の源はそこにあります。

指導とは、その演奏を成しとげるための『新しい選択肢』を提示するものです。

『理想』はおしつけません。

一人ひとりに寄り添い、 その人らしい演奏を尊重します。

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さちピアノ教室はおかげさまで、個人のピアノ教室としては異例のぶるいの多くの生徒さんを持ち、安定した運営を続けています。

 

年度替わりの際に、進学等により多少の空きが出ることがありますが、ほぼ定員いっぱいで、生徒さんを増やすことがなかなかできない状況です。

 

従来の精神論に頼らない科学的な根拠に基づいた指導法をもっと広げ、本質的な意味で生徒さんの人生の質をあげることに貢献していきたいと考えています。

 

そこで、指導方針に共感し、一緒に教室の運営に携わってくださるピアノ講師の方を募集します。

 

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  1. 音楽大学、普通高校の音楽科、もしくは音楽系の専門学校出身者。または子供の教育関連の学校出身者。
  2. 専攻楽器は問いません。(ピアノでなくてもOK)
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  4. 年齢は不問。
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