子どもは「教えたこと」を学ぶのではなく「経験したこと」を学びます。
子どもに「できない」ことを繰り返し訓練する時、子供はその経験(できないという経験)を学びます。
子どもは私たちが意図したことを学ぶのではなく、経験したことを学びます。
反復訓練によって失敗することを学んだり、悪い習慣を身につけてしまうことがあります。
それだけでなく恐怖心や劣等感を味わい、期待に応えられなかったと感じ、怒りや敵意さえ学んでしまうことがあります。
反復訓練の過程で子供が学ぶことは体験した全てのことです。
訓練などで経験する限界が、子供のできないという思いを強めてしまうこともあります。
子どもには理想や答えを押しつけるのではなく、自分の脳を使って1つ1つの動きを生み出していけるよう、豊かな経験を与えることが必要です。
忘れてならないのは、子どもが「今いる地点」から始めることです。
子供を今いる地点から遠くに連れて行こうとした瞬間、子供との繋がりは失われます。
つながりが消えるのはほとんどの場合、子供を治そうとしている時です。
そうなるともう一度その子と繋がらない限り、達成されるものはほとんどありません。
私は演奏において、生徒さんがある動作ができないことが出来ないとわかったら、それを要求したり練習させたりすることをやめます。
そしてその生徒さんができているところまで引き返します。
大人の方で何か学ぼうとする時も同じです。
難しいことにチャレンジするのも大切ですが、できないと感じることをこれでもかと反復訓練しても、達成されるものはありません。
子供の学びと同じように、できないと感じたら「できる」ところまで戻り、そこから始める。そのような取り組み方がご自身でもできるようになると、何かの習得にももちろんですが、教える時にも役立ちます。
おすすめ動画
かなり昔の動画ですが、史上最年少でパガニーニ国際バイオリンコンクールで優勝した庄司紗矢香さんです。
インタビューも載っていて16歳にして凄まじい知性に驚かされます。
現在も超一流のバイオリニストです。
私がこの動画で一番印象深かったのは彼女の先生のコメントです。
「吸収したいという強い意志」(10:15くらいから)
これが彼女の際立った特徴で優れている点だとおっしゃっています。
テクニックとか表現とかではないところが興味深いです。(もちろん表現も素晴らしいと後でおっしゃってますが)
たくさんのバイオリニストを育てている先生がこのようにおっしゃるということは逆に
「上手くなりたい、吸収したい」
という強い意志を持っている人は実は少ないのだということもわかります。
何かがうまくできるようになりたいと思ってうまくいかない時、自分は本当に上手くなりたいと思っているのだろうか、と問いかけてみてください。
上手くなるために必要なことを自分は本当にやっているだろうか。。。
そんな問いかけができたなら、必ず進歩した自分に会えるでしょう。
サンタさんへの手紙(小5にして中2病の甥から)
小学5年にして中2病(11歳)の甥。
「ところで」と入ってるあたりがなかなか面白いセンスです(笑)
しかも最初からサンタさんに対して「来年もよろしくお願いします」ぷぷぷ。
さておき、とか、ご存知の通り、とか使ってるあたりが爆笑ですが、こういうのがだんだん洗練されていくんでしょうね。