自閉症中学2年息子のADHDから生まれる凄まじい行動力炸裂!

講師かなざわの自閉症の息子(中学2年)、ADHDもありますがだからこそ生まれる凄まじい行動力がさらなる自立を促しています。寝台特急カシオペアに乗ったことも書きます。

会う人に「小学5年生くらい?」と必ず聞かれ、鉄道の車内改札では子供料金で計算されそうになる息子。(中学2年自閉症でADHD &元知的障がい。)

おばあちゃんと2人でカシオペアの旅に2泊3日の旅に行ってきました。

親はこんな優雅な旅行行けません。

ちなみにこの日は学校のテスト期間中でしたがカシオペアと天秤にかけたらテストなんてどうでもいいんです(笑)

美味し過ぎた車内食。おばあちゃんは食べ過ぎで調子を悪くしたらしい。

これに乗りました。電車好きでなくても乗ってみたいカシオペア。

男のロマン?らしい連結器の様子。向こう側にも同じ目的の子供が。。。

ご存知の通り、カシオペアは寝台(泊まり)の機能は失いましたが、現役の時にはこのようなベッドで寝泊まりできたのだそうです。

最初にカシオペア旅行の様子をお届けしました。

 

ここで自閉症の息子に関する簡単なプロフィール。

3歳の時に全くお話しできなかったことから小児医療センターで自閉症スペクトラムの診断を受け、言語聴覚士さんから一生お話しできないかもしれないと言われる。

小学1年生の時には授業が始まったと同時に学校設備のエレベーターを見に行って戻らず、体育の時間はみんなが集まって先生のお話を聞いている中、一人で落ち葉拾いをしていた。

療育の先生からは小学生時代にはADHDを緩和するような薬が必要となるかもしれないと言われる。

聴覚過敏、味覚過敏、触覚過敏が激しく、5歳くらいまで夜中30分ごとに目覚めて泣くため両親が疲弊し病気がちになる。

小学1年生でもオムツで用を足していた過去をもつ。

 

そして現在、知的障がいはIQの標準値を遥に超えた値となったため、療育手帳は返却。

中学では支援クラス在籍で勉強は全て普通クラス、成績はクラスの中の上くらい。

ボルダリング、合気道、ギター、歌、水泳、ビジョントレーニングの習い事全てを愛する(やめてくれない)青年期をひた走っています。

中学3年からは普通クラス在籍となる予定です。学力的には問題なさそうです。

 

最近目覚ましいのが、行動力とそれに伴う自立。

ADHDという特性は裏を返せば興味持ったことに対する行動力が凄まじいということでもあります。

それが良い形で出現してきた息子。

 

講師かなざわは昨年の夏にJR行田駅に、ギリ徒歩で行ける距離に引っ越しました。

それがきっかけで花開いた息子の行動力。

土曜日は習い事が詰まっているため動きが取れませんが、日曜になると必ず1人で乗り鉄の旅に出かけます。

平日に学校から帰り、習い事がない日には、自転車で20分の距離にあるボルダリングに1人で行ってきます。

通常はそのジムは子供は保護者の付き添いが必要なのですが、息子の場合は無しでもOKと許可して頂いたため、暇を見つけるとボルダリングに出かけています。

 

乗り鉄で最初に行ったのは「東京駅」。

駅を歩いて探索し過ぎて2、3駅隣の駅まで行ったらしい(汗)

その後は品川、横浜など行きたい駅を探索する日々。

それも行きやすいルートではなく、たくさんの違う電車に乗ることを目的とする私には耐えられないルートで往復7時間くらいの一人旅に行きます。

息子は高級感のある建物が好きなのである時「虎ノ門ヒルズに住みたい!行って調べてくる!」と言い、その2時間後には現地に到着、警備員さんに「どこまで入ってもいいですか」と聞いてだいぶ中まで見てきたようです。

脱帽の行動力。。。

 

JR行田駅までは自転車で行くので、お昼を食べさせた後に出かけて帰ってくるのがいつもちょうど19時。(電車好きなので時刻通りの男)日曜に異常に楽になる私。

そして次に始まったのがSLを観に行ったり乗ったりする日々。

毎週群馬県の方(私が地理がダメすぎてどこに行っているか把握できない)に片道2時間コースでSLを観に行ったり乗車したりしていました。

SLの鉄道員さんからバッチリ覚えてもらったそうです(笑)

 

お小遣いを全て旅につぎ込む息子。チケットの手配なども全て自分で行います。

3月からはしばらく寒くてお休みとなっていたSLがまた走り始めるということらしく、SLで福島の方に行き、ホテルに1人で泊まってくることを計画しています。

ホテルは未成年はダメなんじゃ、と思いましたが「親の許可があれば良い」らしい。

ホテルに電話で確認したそう(汗)

 

最初は自転車を駅の近くに置く駐輪契約もしなくてはと思っていたら、「交渉してきた」と言って普通に契約してきた息子。

吃音が重度にあり、言葉がでにくいのに自信に満ちていて積極的すぎるコミュニケーション。

この前は、「アメリカのニューヨークに1人で行ってみたい」と言っており、高校になったら1年くらい留学してきてもらうのもいいなあ。

 

という感じでどんどん手が離れています。

高校に入ったらバイトをしまくるようですので、ますます親の力を必要としなくなるでしょう。

 

一人旅に行っていることを時々家族以外の人に話すことがあるのですが、よく言われるのが

「1人で行かせて危ない目に遭わないか心配ではないですか?」

ということ。

確かにそうですが、考えてみてください。

車、乗りますよね、運転もします。

車は徒歩や自転車と比べて明らかに事故の可能性は高くなるし、もしかしたら死んでしまう可能性だってある。

でもそれが便利で使う必要があるから私たちは使っている。

つまり、安全かもしれないけど世界は広がらないところにいるのか、少し危険かもしれないけど世界を広げていくか、です。

私は前者は選びません。自分に対してもそうだし子供に対してもそうです。

まあ、絶対に危険というところにはやりませんが「もしかしたら」ということは心配してもしょうがないですよ。

 

息子に施した普通とは違う育て方があるとしたら、それは「フェルデンクライス」です。

その考え方を教育に取り入れ、手わざを小さい頃からずっとやり続けました。

人間はたくさんの神経細胞を持っていますが、そのほとんどを使わずに一生を終えてしまいます。

その使っていない神経細胞にも電気信号を通すのがフェルデンクライスの手法の一つ。

そうすると自分の自己イメージを正確に形成できるようになります。

 

自己イメージに従って人間は行動します、そこから逸脱した行動を取ることはありません。

だから自己イメージは超重要です。

発達障害で最も問題となるのが二次的障害と呼ばれるもの。

つまり障害自体が問題ではなく、自己評価が下がってしまうことからトラブルが生まれてくるのです。

自分の価値を正確に感じ取れる人に導くフェルデンクライス。

私の神経系の難病、フォーカルジストニアも治しつつあります。

※フォーカルジストニアは原因も治療法も確立されていない難しい病気。

 

ピアノレッスンにはもちろんフェルデンクライスを生かしています。

動き全てに役立つ手法です。

フェルデンクライスをベースに講師かなざわが開発した動きのワークのコースを開講中です。

発達の気になるお子さんをお持ちの親御さんや楽器演奏者のためにビデオ視聴でご利用頂けます。

よろしければご覧ください↓

スキー(パラレルターン)

毎年スキーに行き、クラスに入って学んでいます。

滑らかな動きでかっこよくパラレルで降りてこられるようになりました。

スキー場は顔が見えないし、話も基本しないので上手いかどうかでかっこよさが決まる世界(笑)

しかも1年に1回来るだけで上達し、なんと言っても楽しい、だからこれはやらせようと思っていたのです。

もちろん最初は言葉が通じないので個人レッスンを受けました。小学5年くらいからグループでも大丈夫になりました。

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