講師かなざわの自閉症の息子の生活

自閉症なおき(中学3年)の1泊2日の完全一人旅行

講師かなざわです。息子なおき中学3年”自閉症&ADHD &元知的障がい”の最近の様子について書きます。

まず前置きをすると、私は障がいと呼べるほどの方向音痴があります(汗)
なのでなおきがどこに行っているのかほぼわかっておりません。

なおきは、SLに乗る目的で福島の方まで行き、帰り?に新潟に寄りアパホテルに一人で宿泊してきました。
上の画像は現地で食べた喜多方ラーメンと乗車したSLだそうです。

「旅行に行き、ホテルに泊まってきてもいい?」と言われたときには
「さすがに中学生はダメなんじゃないの?」と聞きましたが
「同意書というのを書けばいいみたいで、電話でも確認したから」と言うのです。一応親も電話して確認するとその通りだったため、一人旅行&外泊を許可しました。
旅行の運賃やかかる費用は全て息子のお小遣いから出しています。
新潟泊で普通の土日、そしてなおきは恐ろしいほどの鈍行列車でも楽しめるタイプなので電車賃もそれほどかかりません。何と安上がりなのでしょう。

スマホさえ持っていれば何とかなるので、最低限ホテルに着いた時には連絡すること、現金は持って行かないこと、スマホはお風呂には持って行かずフロントに預けるか部屋の金庫にしまうこと、は徹底させました。
そしてあっという間に何の問題もなくやってきたなおき。
次は夏休み中に再び一人旅で外泊してくることを計画しています。
もはやどうにでもしてくださいと言う感じです。

話は変わりますが、ご存知の通り我が家は引越しで駅が近くなりました。徒歩で駅に行けることになったことによりさらにSLが好きになったなおき。毎週日曜は必ずSLに乗ったり見に行ったりしています。高崎や前橋の方へもしょっちゅう行っているので駅員さんに覚えられ「どこに住んでるの?前橋とか高崎あたり?」と聞かれ、「行田です」と言うとびっくりされるらしいです。。。毎週行っているからね。

最近、なおきはSL専門のYouTubeを始めています。私は口出ししていません。
特にショート動画は視聴回数が多く1000回から3000回視聴されているものが多かったりと、私のYouTubeチャンネルよりすごいじゃん、と思ったりしています。チャンネル登録者数を増やして多くの人にSLの良さを知ってもらいたいと心から願っているようですので、よろしければチャンネル登録をお願いします。

なおきのSL乗り鉄チャンネル
ウケたのが、チャンネルの紹介文
——————
こんにちは!このチャンネルでは主にSLの撮影や臨時列車などを動画に投稿しています! SLの運休によりしばらくYouTubeの活動を休止させていただく場合があります予めご了承ください
主にSLパレオエクスプレスやSLぐんまの撮影を中心にしています!たまにSLばんえつ物語やSL真岡の撮影に行く場合もありますのでお楽しみに!

[お知らせ📢] 5月11日〜6月まではSLぐんまの運転がない為YouTubeの活動はSLパレオエクスプレスのみといたします!
7月31日にSLばんえつ物語の撮影をする予定です!
SLぐんまのC6120が定期検査の為7月からのSLぐんまはD51498の予定です!
C6120は1年程運休です今しばらくお待ちください
——————-
なおきは多くの自閉症の子供たちがそうであるように視覚が先行しがちで文章や言葉の扱いが苦手なので国語は苦手で本はほとんど読みません。
上の文章は何も教えていないのですが、なかなかいい文章を書いています。
私は文章が面白い人とそうでない人の違いがどこにあるのか前から疑問に思っていたのですが、まずは自分が伝えたいこと、やりたいことがある人が文章が上手いと感じるのだなとわかってきました。
なおきはただ、SLの良さをわかってもらいたいと思ってそれを全力で表現しています。だから割と面白い伝わる文章になるのだなと思いました。
だから、「国語が苦手だから文章が下手ということにはならない」ということがわかりました。

旅行は1人が8割のなおきですが、後の2割は私の母と日本全国各地に行っています。
次回は山口から島根に向かうSLに2人で乗ってくるそうです。SL乗車時間が片道3時間くらと聞き考えるだけでゾッとする私。
母とは趣味嗜好が似ているようで、一人カラオケにも行きますが母と二人でカラオケに行き、4時間ぶっ続けで平気で歌ってきて「あ〜楽しかった〜」とエネルギーに満ちている様子。なぜ78歳と14歳で歌が楽しめるのか??

有り余る体力も共通しています。息子は朝から晩まで働くクレープ屋さんのバイト(しかも冬の新潟の屋台で外)で立ちっぱなしで5日間連続で働いてきてもケロッとしています。「疲れた」という言葉は今まで聞いたことがありません。
母はアメリカなどの外国旅行に行って帰ってきても、時差があるはずなのに次の日から普通に元気で畑仕事をしています。私は、2、3日はグロッキーな鬱状態になるので信じられません。

2人とも地図を見るのが好きで母となおきの会話は、方向音痴の私には外国語のようです。
なおきが「日本海側に向かって走る電車はどうのこうの」と言ったりするのですが、意味がわかりません。
相性って覚醒遺伝的によくなるのか?と思う最近です。私と母とは犬猿の仲ですので(笑)

このブログは、なおきが診断された3歳当時、これからどのようになるのか不安がとても大きく、例えばとんでもないアインシュタインとかエジソンみたいな話を読んで、これが自閉症ですと言われても、今目の前にある大きな課題を見ながらそれを対比させるのは無理だったことから書いています。
つまり、大金持ちでもなければ、なおきが天才というわけでもなければ、母である私が天才というわけでもない、いわゆる普通の家庭で発達障害児が育った時にどのようなっていくのかを知りたかったです。

私の場合に普通ではないことがあるとすれば、それは「フェルデンクライス」のトレーニングを受講したことです。なおきがまだ4歳くらいの時にトレーニングに通い始めました。当時のなおきはようやく話せるようになっていた「お母さん」という言葉を使い「お母さん、行かないで〜!」
と泣きながら言われ、とても申し訳なく辛い気持ちを背負いながら朝6時過ぎに家を出て数年間、トレーニングに通いました。その間、母親の愛情が足りないから自閉症の症状があるのだ、と信じられないことを小学校の先生に言われたこともありました。

子供に大切なのはまずは正確な自己イメージの形成、いくら能力を持っていても自己イメージが悪いとそれを超えることはできません。他にも数限りない効果がありますが、子供にとってはまずはここから。これは本来の自己を超えた高い自己イメージではありません。ありのままの正確な自己イメージの形成です。
それを可能にするのがフェルデンクライス。
教室ではフェルデンクライスを応用した動きのレッスンを行うほか、ビデオ視聴により発達を学べるコースを用意しています。ご興味のある方はお問い合わせください!

さちピアノ教室
https://sachi-piano-feldenkrais.com/


〒361-0044 埼玉県行田市門井町3丁目25-20