うなずきから始めるピアノ練習法(フェルデンクライス応用)
こんにちは!講師かなざわです。ピアノの練習というと、指をたくさん動かすこと、間違えずに弾くこと、速く・正確に弾くことに意識が向きがちです。でも今日は、音を出す前の準備としてのピアノ練習法を紹介します。とてもシンプルで、子どもから大人まで取り入れられる方法です。
練習① 音を出さない「うなずき準備」
- ピアノの前に楽に座る
- ごく小さく、ゆっくりうなずく
- うなずきながら、意識を少しずつ移していく ・頭の後ろ ・首の後ろ ・肩甲骨の間 ・背中全体
- そのまま鍵盤に手を置く(まだ弾かない)
ここで大切なのは、姿勢を正そうとしないこと、力を抜こうとしないことです。体の後ろ側が、自然に支えになっている感覚を待ちます。
練習② 1音だけ弾く練習
- 片手で、1音だけ弾く
- 音を出す瞬間も、意識は背中側に置いたまま
- 同じ音を、意識する場所を少しずつ変えて弾いてみる ・手 ・肘 ・肩 ・背中
音が良いか悪いかを判断する必要はありません。「どこで音を支えている感じがするか」を感じるための練習です。
練習③ フレーズ前うなずき
- フレーズに入る前に、一瞬だけ心の中でうなずく
- 背中側に意識を置いたままフレーズを弾く
- フレーズの終わりまで、その状態を保つ
入りが落ち着き、音が急がず、フレーズがひと息でまとまりやすくなります。本番前の準備としても使える練習です。
子どもへの伝え方
難しい説明は必要ありません。
・背中でピアノを支えてみよう
・頭の後ろ、やわらかくしてから弾いてみよう
形を直したり、姿勢を注意したりしなくても、感じ方が変わると、音のほうが先に変わっていきます。
この練習で育つこと
・腕や指を頑張らせなくても音が出る
・入りが安定する
・音に余裕や深さが出る
・演奏中に静けさが保たれる
これは、ミスを減らすための練習ではなく、音が自然に生まれる身体を整えるための練習です。
ピアノは、たくさん頑張らなくても、身体の使い方が変わるだけで音が変わります。うなずくような、ほんの小さな気づきから、ピアノの音も、練習の時間も、少しずつ楽になっていくかもしれません。

